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【転勤帯同経験者の実態調査】転居先の地域で正社員として働く人は1割未満 帯同してもキャリア継続できる“リモートワーク“を望む声、多数

【転勤帯同経験者の実態調査】

株式会社イノベーター・ジャパンは、「転勤帯同とキャリア」における課題抽出を目的に、転勤帯同した経験がある方を対象にしたWebアンケートを実施しました。

調査の背景

株式会社イノベーター・ジャパンが推進する&donutsプロジェクトは「人がいるところに仕事を移す」という職住近接の考え方をもとに、ライフステージの変化に左右されることなくキャリアを継続できるプラットフォームを目指しています。
そこで今回、大きなライフステージの変化となる転勤帯同に注目し、社会で「転勤妻」として生活する方々を中心に就業時の課題や悩みを吸い上げ、今後さらに自社の働き方に反映させたいと考え、アンケート調査を実施しました。

調査サマリー

調査の結果、元々リモートワーク等の理由から「転勤帯同先でも仕事への影響がなかった」人は1割未満、「転居先の地域で正社員として働く」人の割合も1割未満と非常に少ない結果となりました。
「仕事をしていない・または探していない」と回答した人は3割近く回答がありましたが、今後どのような働き方をしたいかという質問に対しては、どこでも就業可能なリモートワークを求める声が5割以上と圧倒的で、働きたいけれど働くことができない環境下にいる人が多くいることが分かりました。

以下は調査結果の詳細になります。

1、転居先での就業状況について

転居先での就業状況については、「転居先の地域で正社員として働く」人は1割未満で、「仕事をしていない・または探していない」と回答した人は3割近い結果となりました。元々リモートワーク等の理由で、仕事への影響はなかったと回答した人の割合はわずか1割未満で、転勤が帯同者のキャリアに与える影響はとても大きい結果となりました。

転居先での就業状況についての回答

2、今後どのような働き方をしたいですか?

「どこでも働けるリモートワークが可能な会社で働きたい」と回答した人が、全体の半数以上と高い数字で、選択肢にあった「働くことを考えていない」と回答した人はいませんでした。転勤帯同者の中には働く意欲はあるけれど、リモートワーク等の働く環境が整っていないため、働くことができていない人が多くいることが分かりました。

今後どのような働き方をしたいですか?の回答

3、転居先での一番の悩みは何ですか?

転勤帯同者が転居先で最も悩んでいると回答があったのは「新しく仕事を探すことが大変」と「新しい土地で友人・知人がいないため不安」で、多くの人が新しい土地でキャリアや交友関係を築いていくことに不安を抱えているという結果となりました。「子どもの転園や転校の心配」がその次に多く、転園や転校の手続きの苦労や待機児童関連の問題もあることが分かりました。

転居先での一番の悩みは何ですか?の回答

4、転勤制度についてどう思いますか?

転勤という制度に対して賛成か・反対かという質問については、「どちらでもない」が4割を占め、「できればなくしてほしい」という意見が次に多い結果でした。
しかし、詳細理由の記述には反対の意見が圧倒的多数で、家族の精神的な負担や経済的な負担が大きいことや、子どもの生活環境が変わってしまうことなどの意見が多く上がっています。回答理由からも転勤する本人同様、もしくはそれ以上に転勤帯同する家族への影響が大きいことが浮き彫りとなりました。

転勤制度についてどう思いますか?の回答

以下、アンケートから詳細理由を抜粋

<賛成意見>

  • ・組織の一員として働くためには仕方のないことだと思う
  • ・人員配置の転換は組織の活性化が期待できるので賛成だが、一人ひとりが転勤を希望しているのか、もう少し慎重に判断する環境があってほしい
  • ・転勤者にとっては成長になる
  • ・大変ではあったけれど、いろいろな土地に住むことができたメリットもあった

<反対意見>

  • ・仕事によって住む場所が左右されたり、転勤によって自分や子どもの生活が一変してしまうデメリットのほうが大きい
  • ・本人のためになるキャリアアップなら良いかもしれないが、会社都合による転勤には疑問がある
  • ・定期的な人員の配置転換が必要なことは理解しているが、社員の人生を大きく変えてしまうほどの転勤を何度もさせる会社は今の時代に合っていないと感じている
  • ・オンラインでさまざまなことができるようになった現代であれば、転勤という形を取らずとも組織の活性化は可能だと思う
  • ・転勤に伴う転校や、単身赴任は夫婦にとって精神的にも経済的にも負担になる
  • ・慣れた土地を離れるのは寂しく、心理的負担がある
  • ・男性の活躍ばかり重視されて、キャリア形成ができそうな仕事は短期雇用をしてもらえない場合が多く、女性の活躍とは?と疑問に感じる

5、転勤に帯同する際、国や会社の制度としてどのようなものがあると良いと思いましたか?

「休職制度やリモートワークの斡旋など、転勤帯同者のキャリアに関すること」が4割以上で最も多く、キャリアに対する支援や安心して働くことができる環境を必要としている人が多くいることが分かりました。

転勤に帯同する際、国や会社の制度としてどのようなものがあると良いと思いましたか??の回答

上位3項目の具体的な回答

<休職制度やリモートワークの斡旋など帯同者のキャリアに関すること>

  • ・転勤帯同によってキャリアが途絶えた時の支援制度を充実させてほしい
  • ・配偶者の転勤によって退職せず休職ができる制度、または再就職がしやすい制度がほしい
  • ・転勤帯同時にリモートワークや在宅ワークの斡旋をしてもらいたい
  • ・アルムナイ制度のようにいつでも元の企業に戻れるような制度が日本でも広まってほしい

<転勤帯同時の助成金や金銭面での保障>

  • ・転勤に伴う幼稚園転園の入園料の負担をしてほしかった
  • ・年金や退職金などが不利になることへの対応をしてほしい

<子どもの転校・転園、進学が保証される制度>

  • ・保活の際、転勤前にも働いていたなどの条件も考慮してほしい
  • ・転勤帯同者が安心して保育園や産院に入ることができる制度があると良い
  • ・転勤によって都立高校を受けられなかった経験がある。県によってばらつきがあり、子どもの精神的負担、親の経済的負担が大きいと感じた

まとめ

アンケート調査にご協力いただいた人の中には、アンケートに回答したことで普段抱えていたモヤモヤが少し消化できましたとの声もあり、転勤=キャリアの断絶は多くの人を悩ませていることが分かりました。
また、対象者に共通していることとして、悩みを抱えながらもそのときのライフステージに合わせて自分のキャリアに真摯に向き合い、フレキシブルに対応をしていることがアンケート回答から見えてきました。
この結果を受け、もっと社会全体が柔軟な働き方を取り入れ、一人ひとりが自分らしく働くことができる環境の整備が必要だと感じます。

&donutsプロジェクトでは転勤や育児、介護などでライフステージに変化があってもキャリアをとめることなく自分でデザインできる場を提供しています。

今後も社会の課題に向き合い、当社のミッションである「人の可能性を最大限に引き出しウェルビーイングな社会の実現」に向け、引き続き取り組んでいきます。

<転勤帯同に関する調査概要>

調査期間:2022/07/05~2022/10/31

調査方法:インターネット調査

調査機関:Googleフォームによる独自のネットアンケート

調査対象:配偶者やパートナーの転勤に帯同したことのある男女

有効回答数(サンプル数):36

<本件に関するお問い合わせ先>

担当 : 近藤

Tel : 03-6418-2869(代表)

Email : andonuts-kouhou@andonuts.jp

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